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二本杉峠を基点に古道「下法行歩道・上法行歩道・富士見歩道・道志歩道」を辿る

 
 


▲ 大又ダムの上は小広くなっているので開放的で清々する。この景色 2年前と変わっていないように見えるが・・・




当初の予定は このコースではなかったのだが、諸事情あって、急きょ前日に変更になった。
以前から一度は歩きたいと思っていた、富士見歩道も含めた“古道めぐり”なので異存はなかった。
まぁ、準備不足は仕方がない・・・・

古道とは廃道なり。
「峠から先に続いている古の道を、思わず辿りたくなってしまう」という
ロマンチックな気分とは ほど遠い、地味で、一部危険を伴う酔狂な山遊びだと、
モロクボ径路の体験後、分かってきたのだった。

果たして古道4本のハシゴに、精神力と脚力が持ちこたえられるだろうか!?
不安を感じながらも、魅力的なイガイガワールドを楽しませていただくことにしたのだった。





▼ 大室生神社― 二本杉峠間の往復は省略した
歩道のハシゴ




2012年6月30日 晴れのち曇り
メ ン バー:イガイガさん、はっぴー

コ ー ス :大室生神社― 二本杉峠―千鳥橋―大又沢林道―法行橋―法行の大棚見学―法行沢林道
       ―中法行沢橋―下法行歩道―織戸峠(昼食)―上法行歩道―富士見峠―富士見歩道
       ―地蔵平―道志歩道―二本杉峠―大室生神社           ( 行動時間:11時間 )


             ※ コースは上図参照:地形図が読めコンパスが使えることが最低条件     
              ロガー軌跡の道志歩道部分は、イガイガさんの軌跡を参考に描き加えた





二本杉峠までの登りは次へのノルマ、ただ黙々と歩く。

前回 歩いた時に見かけたキンランは、もう跡かたもなかった。
やっぱり花とめぐり会えるのも“時”とのタイミング、だから遇えた時は喜びが倍増するんだよね。

峠まで50分。
ここから私のお気に入りの 大杉歩道の北側の尾根を下って途中で合流、千鳥橋へ出た。
このルートは3回目、やっと不安なく使えるようになった、かな?




(1)千鳥橋―大又ダム―法行の大棚―中法行橋

▼ 千鳥橋は雰囲気があって良いね~ この橋から眺める両側の景色も好きだ




大又沢林道に出て、いつもは ここから地蔵平の方向に行くのだけど、
今日は反対の浅瀬方面へ向かう。何だか新鮮で気持ちが弾むなぁ♪

倒木があったり、小沢から土砂が流出していたり、小さな陥没があったりで
歩きにくかったけれど、千鳥橋から法行橋までは特に危険箇所はなかった。
ここまでで、釣り師の方 お二人を見かけた。

大又ダムを通るのは2年ぶりだ。
2010年7月に、M-Kさんたちと織戸峠~富士見峠を歩いた時、
地蔵平から歩いたのが最後だった。あの時は林道脇斜面のヤマユリがきれいだった。



▼ トップ写真と同じ 今回の大又ダム。ほとんど土砂で埋まっていて、水は左側に細く流れていた




▼ こちらは2010年7月の時。今、土砂で埋まっている所にも水が溜まっていた
2010.7月152 - コピーあ



▼ 横から。下も土砂で埋まっている。以前のように戻ることはあるのだろうか・・・・




法行橋のそばに大きな滝があり、今日は水量が期待できそうなので、
ちょっと寄って行こうか、とイガイガさん。もちろん私には願ってもない寄り道だ。

法行沢は何年か前に、美?女子4人で遡行したことがあるのだが、
その時は中法行橋から入渓し、織戸峠へ詰めあげたので下流の方の様子は知らない。

法行沢林道の分岐をやり過ごして、先に進むと法行橋だ。
橋のダム側からササをかき分けて沢に降りるとミニゴルジュ。
右岸に渡って小沢の急ガレを登り、途中から右へトラバースすると立派な滝が現れた。

てっきり直爆かと思っていたら三段の滝だった。
中段が岩に隠れて見えないのと、陽が当たってコントラストがハッキリしすぎて
いつにもまして良い写真が撮れない。
せっかく水量が多いのに残念だけど、まぁ滝が見られただけでもいいかな。

撮影タイムを終えて、来た道を法行沢林道の入り口まで戻った。



▼ この法行沢林道の分岐をやり過ごして、法行橋まで進む。滝を見たあと ここまで戻った




▼ 滝の少し手前の右岸に取りついて、途中で右へトラバース。この登り けっこう急傾斜だ




▼ 「法行の大棚」は三段30mだそう。中段が見えないのが残念だ




法行沢林道も何度か歩いているが、そのほとんどが林道終点から椿丸へ登るためだった。
久しぶりなので、あれこれ観察しながら林道を歩くこと45分、中法行橋に着いた。

以前、ここで沢支度をした際に、ヤマドリの雄の尾羽を見つけた。
折らないように注意して持ち帰り、今も自宅に飾ってある。
沢の様子は覚えてないけど、こういうことは忘れないのが不思議~(笑)



▼ 法行沢の河原も倒木と、濁流に流されてきた砂利や石で荒れていた




▼ 美しい堰堤は健在だが、下には石・土砂・倒木などがたまっている




▼ 一部、崩れている所もあった





(2)下法行歩道―織戸峠(昼食)―上法行歩道―富士見峠

中法行橋から法行沢右岸のササヤブをチョイとかき分けて中に入ると、道形が付いていた。
斜面に、幅細で付いているけれど、高度がないので怖さは感じない。



▼ はい、中法行橋に到着~沢から少し上の右岸(正面左)に付いている道形を進んだ




▼ 最初のうすいヤブは進んで行くと すぐなくなった。崩落はひどい所でこの程度。でも時に道形を見失うことも・・・・




歩道に入って20分も進むと、滝が見えたので降りて写真撮影。
幅広の直爆。こんな滝があったっけ・・・・ぜんぜん記憶にない~

その上にも また滝。こちらは二条で下方は ややヒョングッている美滝だ。
ここで時間をかけての撮影タイム。
いろいろやってみるけど、なかなか思うような写真が撮れない。
少し勉強しなければダメだー

で、この滝も全く記憶になかったけど、よくよく思い出してみると、
小さな滝がいくつかあって登ったような・・・・もしかしてこれらだったのかな。



▼ 法行沢の滝。高さはないけれど、水量が多いので見栄えがした




▼ その上の美滝で撮影タイム




▼ あとはナメ~ この季節じゃ、沢の中をジャブジャブ歩きたくなるけど、それはブッブ―




710m付近で本流と出合う支沢の左岸尾根を、以前イガイガさんが下ったそうで、
進行方向の本流を見て「この景色に見覚えがある」と言う。
それが下の景色で、正面の斜面はP803mに続いていて、本流は西へと曲がっていく。

林班図によれば、沢が大きく西に向きを変える所で、下法行歩道は対岸(左岸)に移って
P803mの下部を沢沿いに上流へと続き、
織戸峠とつながっている上法行歩道の法行沢徒渉点の左岸で合流している。

現在地を確認したあとで、イガイガさんが一応これを探ってみたいと言うので、
P803mの下部を探してみたが、残念ながらヤブが濃く、
それらしき道形を見つけることはできなかった。

ということで、素直に沢に沿って進み、次の支沢の左岸尾根に取り付いた。
20mも登った所で上法行歩道に合流、その先はしっかりした道形を辿っていくが、
途中から、やや南西にトラバースするべき所を見落として上に突き上げてしまったので、
織戸峠より北側地点で尾根に乗った。

南に進み織戸峠に着いたところで昼食にした。



▼ 正面でP803mの下部に突き当たり、右に支沢を分けて本流は西へ大きく曲がっていく




▼ 本流を西に進んで最初に入ってきた支沢の左岸尾根に取り付いて、上法行歩道から織戸峠を目ざした




織戸峠を初めて訪れたのは2003年2月だった。
山神沢から椿丸へ上がり、峠から織戸沢を下った。
あの時は、憧れの織戸峠に立てて本当にうれしかったなぁ・・・・

周りはヤブに囲まれ、見通しが良くなかったっけ。
歌舞伎文字のような書体で「織戸峠」と書かれた板が木に付いていた。
ベンチの残骸の板やクギも残っていた。

あれから何回も訪れているけれど、今回の様変わりには本当にビックリした。



▼ まるで違う場所のようになってしまった織戸峠。2003年に初めてきた時はヤブで原始的な雰囲気だった




昼食後、法行沢に向かって上法行歩道を東に下って行くと、途中でさっき辿ってきた道に出た。
さらに先に進み、ちょっと広くなった所の下で徒渉し、対岸へ。
この少し先までは、どちらからも何度か歩いているので緊張感はない。

「やっと、これでコースの半分ぐらいをクリアーしたかな~」
なんて思いながら、暗い植林の中を黙々と進んで行くと、
「そっちじゃないよー」と後ろから呼び止められた。
自然に、P803mと富士見林道のU字カーブを結ぶ尾根を辿っていたのだった。

富士見峠に至る上法行歩道は、尾根を横切って沢の右岸と富士見林道との間についている。
尾根を行ってしまうと、ほどなく林道に出てしまうのは承知していたけれど、
まさかネットを越えて、右に入って行くという発想はまったくなかった。
ちなみにイガイガさんは逆コースからも歩かれているので、間違いない。



▼ このネットの右側へ入るのが正解。今まで何度か通っているのに、まったく気がつかなかった(振り返って撮影)




▼ さぁ、ここからは未踏の古道だ! でも、展望のない植林の中のジミ~な道では いまいちテンションが上がらない




▼ まん中がゴソッと陥没していたり、倒木があったりで歩きにくいけれど問題なし




▼ ずっと続いていた植林を抜けると、自然林になってササヤブも現れた




▼ さらに進むと、鉄棒と、その上に人工的な切れ込み発見!




▼ 鉄棒発見の場所で左上を見上げると、富士見林道が意外なほど近くに見えたのでビックリ~




▼ 上の写真から5分で危険な溝が出現。富士見峠を目前にしながら、やむなくヤブをかき分け林道に上がった。残念~





(3)富士見歩道 ―地蔵平―道志歩道

▼ 出た所から富士見峠は すぐだった。見慣れた景色に思わずホッとするが、ここからが私にとっては今日のメイン




▼ 今回撮影の苔むした富士見峠の道標            ▼ こちらは逆向きだけど2010年7月時
094 (2)



かつて富士見峠から上法行歩道は2回歩いたことがあるけれど、
富士見歩道は未踏なので ぜひ歩いてみたかった。

ずっと尾根に出ないで下にもぐった歩きだったから、少し飽きてはきたけれど、
ここから改めて気合いを入れ直して歩こう、まだ先は長い。

さて。
今年6月10日にイガイガさん、M-Kさん、kaz さんで地蔵平から富士見歩道を歩かれているが、
径路が曖昧になってきた所で、やむなく沢に降りてしまったので、最後は本来の道筋を少し外してしまい、
源流部から尾根を登って径路に出あい、富士見峠に到着されたようだ。

したがって、富士見峠から辿る場合、最初は沢に下りるのか、
下りずに右岸をトラバースするのかは分からなかったので、ちょっと迷ったけれど、
ほどなくイガイガさんが道形を発見した。

つまり、初め少し沢に下りるように進んで行くけれど、
下りきってしまわずに上法行歩道を上に見ながら右岸をトラバースして行くのが正解。
径路の出だしが分かって良かった!



▼ 歩いている右上方には上法行歩道がついている。さすが古道だ、風情が感じられていいね~




と思う間もなくガレの枝沢が現れ、これを慎重に越えて対岸に渡る。
径路は歩きやすくなったり、ちょっと崩れていたり、倒木やササが道を塞いでいたりしながら
左下に沢が見える高さで続いている。
下法行沢歩道と上法行沢歩道は単調だったけれど、この富士見歩道は一番楽しい。

イガイガさんたちが沢に下りた所を過ぎる。峠まで それほど距離がなかった。
ここからまだ先は長く、気が抜けない。悪場もいくつかあるとのことだ。



▼ ほどなく枝沢を渡る




▼ 倒木とササを越えて                       ▼ 堰堤を通過する




▼ こんなベリグーの雰囲気の所もある




▼ ふふっ、木に巻いてあるのは何かのマークかな       ▼ こんな所や




▼ こんな所と、バラエティに富んでいて楽しい         ▼ 写っていない左側のかなりの悪場を通過後、来し方を見る




▼ 涸棚を横断する。ここが富士見歩道では一番の危険箇所 ▼ 横断後、振り返って通過径路跡を検証




▼ 崩壊地の通過                          ▼ 通過後、振り返って見る




富士見歩道の危険箇所をぶじに終了し、河原が見えた。

イデン沢右岸の植林内を通る時に、木に白いペンキで横線の印が付けられていた。
これは何の印だろう?
以前、二本杉峠から道志歩道を歩いた時、地蔵平寄りの径路脇の植林にも、
ずっと付けられていたので気になったが、それと同じものだ。

ここにも付けられているのは“繋がっている”?
それとも単に山仕事関係のマークなのだろうか??
いったい誰が、どういう趣旨で、いつごろ付けたものだろう。

イデン沢の左岸に渡る。
堰堤を通過後、以前は林道だったような広い道を地蔵平へと急ぐ。
この辺を良く知らないので、必死にイガイガさんの後について行くと
大又沢を渡ったあと、見慣れた地蔵平の石積みと植林があった。
この中を突っ切って大又沢林道に出た所が、ピッタリ道志歩道の入り口とはさすがだ!




▼ 堰堤の上を通り                         ▼ イデン沢右岸の植林の中の白いペンキマークが気になる




▼ 最初の沢の徒渉。そのあと2回も気にせずジャブジャブ  ▼ 2回目?のイデン沢徒渉後 左岸の廃林道のような道へ




▼ すぐイデン沢の堰堤を通過                  ▼ そしてやっと地蔵平~




だいぶ疲れているけれど、時間が押しているので早々に道志歩道に入る。
ここは一度、二本杉峠から地蔵平まで歩いているので、何となく気分的に楽だけど
悪場が二、三箇所はあるし、疲れも溜まっているので、怪我のないように気を引き締める。

歩道に入って間もなく、イガイガさんが“糖分欠乏症”?になり、アンパンをご所望。
ザックからアンパンとバームクーヘンを出そうとした時、右目に鋭い痛みが走った。
ハードコンタクトなのでゴミが入ったのかと思い、目薬を何回かさしたけれど治まらない。

レンズがずれたのかと思い、手鏡を出して見ても暗いしぼやけて分からない。
片目がぼやけていると距離感にズレがある。
一番の危険箇所はこれから出てくるので不安だったが、このまま歩くしかない。
ということで、今回、その一番の悪場の写真がないのが残念だ!

ようやく二本杉峠に辿り着いた時は本当にホッとしたけれど、ここはまだ途中。
この先、歩きやすい道になるとはいえ、目が治ったわけではなかったので、
何とかぶじに大室生神社に着いた時は心底ほっとしたのだった。



▼ ここから今度は道志歩道へ向かう               ▼ こんな歩きやすい所ばかりではなく




▼ こんな所や                             ▼ こんな所もあるのだ




▼ ぶじに帰還
630_0025 - - コピー



今回もロングだったなー!
おまけにトラバースばかりの古道のハシゴ!!

これって高低差がない代わりに、
傾斜面や崩落箇所の通過の緊張感があり、
山側になる脚への負担が大きいのだ。
今回、目の痛みに加え、左膝が腫れたような感覚になり、
最後は満身創痍状態での帰還。

とはいえ、憧れだった「富士見歩道」を完歩できたのは とても嬉しい♪
イガイガさん、ありがとうございました。


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帰りの電車で、そのままにしていたコンタクトの検証をした。
いくらやってもいつもの方法では取れないので、器具を使って取ってみると
全体の五分の一ほどが欠けていたのだった。こんなことは初めてだったので驚いた。

その時はカケラが目のどこにあるか分からず、取りだせなかったので心配だったが
自宅で再度 見てみると目の下側に発見、無事に取りだした。
翌日、休日でも診療している眼科で検査を受けたところ、異常がなかったのでホッとした。

コンタクトは外出時しか使わないので、あまり意識していなかったけれど、
薄いプラスチックなので年数がたつと弱くなると聞いたことがあった。
まさか!の体験だったが、作ってから既に3年はたっていたので有り得ることだった。

ハードコンタクトを使っていらっしゃる方は、こういうこともありますのでご注意ください。


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≪ 本日の出会い ≫ 今日はジミで淋しい色ばかり


▼ ガマズミが実をつけ始めていた




▼ まだツルシロカネソウが咲いていた!




▼ ピンボケだけど、この“うまづら”はミゾホオズキだね




▼ 木から落ちた花のようだけど、う~ん???




▼ サワギクだね、これもピンボケじゃん




▼ マイマイの殻




▼ ウツギもまだ咲いていた




▼ やさしげなアカショウマに ほっ~




▼ 今回一番の収穫、ツチアケビの赤ちゃん?かわいいな~ こんな出はじめのは会ったことがなかった




▼ 成長したツチアケビ。ヒョロヒョロだね














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Comments: 2

レガー URL 2012-07-17 Tue 08:07:34

歩き通しの一日でしたね。
お疲れ様です。
世附は他の山域とは違った秘境ですよね。
鬱蒼とした原生林でなく、林道あり植林あり人の形跡ありですが、時が止まっている雰囲気が漂います。
様々な旧歩道、私もいつかはと思っておりますよ(^^)

はっぴー URL 2012-07-17 Tue 22:58:38

レガ―さん

マニアックな記事へのコメント、ありがとうございます (^^)

確かに この山域は、かつて押された人の刻印をそのままに時を止め、
ひっそりとそこに在る・・・・
そんな懐かしいような雰囲気がありますね。
ぜひ丹沢の深奥部の古の道を辿ってみてください。

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