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秋の気 漂うヤシロ沢右岸尾根から 女郎小屋ノ頭を再訪 ①

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▲ 大石山から1254mへの登山道は風情があって好きだ




同角山域は、丹沢を歩き始めてから長年の憧れだったけれど、
力不足で なかなか思うように近寄れなかった所だ。

美しい自然林が多い静かで魅力的なエリア。
反面、急峻で、白ザレの細尾根と鞍部も多い。
さらに、地形図と実際の地形が一致していない箇所などもあって、
とても危険な山域だと分かっていたからだ。

でも、地図読みの習得とVルート修行、沢登り教室での修羅場体験、
その後の、いろいろな方との出会いによる“おかげさま”で重ねた経験の結果、
ようやく最近、この山域と自然体で向き合うことができるようになってきた。

ということで、またまた玄倉から同角山域へ。
もちろん、何があるか分からないので一人では入らない・入れない。
今日は、山歩きもVルートも経験豊かなYさんとBさんに同行していただいた。





2011.10.16ヤシロ沢右岸~女郎小屋ノ頭②




2011年10月16日 雨のち晴れ 
メ ン バー: Yさん、Bさん、はっぴー

コ ー ス : 小川谷出合手前に駐車―玄倉林道―ヤシロ沢右岸尾根―大石山―
        石小屋ノ頭手前の1300m付近から径路で同角沢下降―遺言棚
        ―東沢乗越―モチコシ沢ノ頭―女郎小屋ノ頭―女郎小屋ノ頭南尾根
        ―日向山―日向山南尾根―仏岩―玄倉林道―駐車地
                                      (行動時間:9時間30分)
 
※ コースは上図参照:林道の一部とモチコシ沢ノ頭から日向山までが拾えず、前回軌跡参考にピンクで記載した
              沢の徒渉2回あり。地形図が読めコンパスが使えること、
              バリエーション・ルートを歩き慣れていて、危険個所ではロープも使えることが最低条件






前日の15日に、イガイガさんから明日、玄倉見回りに行かれる旨の連絡をいただいた。
私が、前回の記事に情報を書いたので、それに対する“仁義”(笑)?

「新青崩隧道」をくぐるのが目的だそうで、コースは未定とのことだった。
私も、友人と3人で行くことになっていると返信したが、バッタリはないだろうと思っていた。

前夜から、一応 行くことに決めていたのだけど、雨の具合がどうなるのかと気をもんだ。
でも当日の朝になると、家を出るころには あがっていたので、ほっとした。
あとは、陽が射してくるまでに どのくらいかかるかだなと思う。

小田急線車内でAYさんが斜め前に座っていられるのに気がついた。この偶然を喜ぶ。
今日は、まーちゃんとゴーラ沢に行かれるとのこと、
久しぶりにお会いしたので話が弾み、あっという間に新松田。

ホームで一緒に行く Yさんと、改札を出た所でまーちゃんと一緒になった。
奇しくもAYさんとまーちゃんは、ヤシロ沢右岸尾根を登っていらっしゃるのだった。
「上部にキレット状の所があるから、そこだけ気をつけて」とアドバイスをいただく。


山北駅でお二人と別れ改札を出ると、
車を出してくださるBさんが既に待っていてくれたので、一路玄倉へ向かう。
ダム放流中の表示があり、玄倉川の水量は多めだった。

小川谷出合から、右の玄倉林道を奥に進むと、
ゲート手前には大っきな水たまりが数ヶ所あって、かなり降ったらしかった。

工事用のゲートは、もうなくなっていたが、
左の広場にはロープが張ってあって、まだ駐車はできないので
小川谷出合から手前に戻って、イガイガさんの車の向かいに駐車した。

準備して8時10分に出発。








林道歩き2時間なので、わき目もふらずに ずんずん歩く。
といいたいところだけど、そうはいかない私たち。
景色や隧道の写真を撮りながら、気持ちだけは急ぐ。

ゲートから40分で、今日の第一目的である「新青崩隧道」に到着した。
林道をそのまま左奥に進むと、今までの古い出入口がある。



▼ 最初なので新青崩隧道入口で記念撮影を


▼ 周りに杭?が打ってあったので、まだ手が入るのかな






Yさんとヘッ電を出してトンネルに入った。壁も足元もツルツルしていて歩きやすい。
規則的に壁に数字が記されているようだ。チョークで書かれた数字も そのままだ。
途中からトンネルの幅が狭くなっていたが、ここが古い方とのつなぎ目だったようだ。

Bさんは灯りなしで歩けるかどうか、左壁を手で触りながら進んだそう。
壁も下も平らだから、つまずいたりもしないで出口まで辿れたとのことだった。
素掘りのような趣はなけれど、前より安全に歩けるのはいい。
なにしろ出入口が手前になったので、長くなったからね。












さらに歩くこと1時間、やっと第八隧道を抜け、雨山橋を渡った所から川原に下りた。
水量が多いので靴を脱いで徒渉。素足の徒渉は久しぶりだ。
足の裏が石に負けてヒーヒー泣いたけど、靴を履いたあと足がポカポカしてきて気持ち良かった。

取り付きを探す。
少し右に進むとヤシロ沢があったので、適当な所から手入れされた植林内を登り始めた。
15分も登ると自然林になって感じが変わった。

AYさんとまーちゃんが歩かれた時は自然度100%、
テープ類が一切なくて良い尾根とのことだったけれど、
3年たった今は、尾根の下部に時々赤いビニールテープが巻かれていた。











1070mの辺りで右からヤシロ沢の枝沢が突き上げている。
そこが、AYさんたちが言っていたいやらしい所だった。
右から回り込む際に木の根っこに一歩乗せるのだけど、それが浮いていて ぐらつくのが怖かった。








左岸尾根はアセビとシキミで歩きにくいので、AYさんの言われるように、
こちらの右岸尾根の方が自然林で ずっといい。

ただ、ほとんどササが枯れた棒状で、こんなに枯れていると
いろいろな面に影響が出て来るだろうと心配になる。
現に、鳥の調査をしている知り合いの方が、
ササヤブに住む鳥のクロジがいなくなっていると言っていた。

もし、昔のようにササがあったら、こんなに楽にVルートは歩けないのだろうけどね。









左の木の間ごしに白ザレの斜面が見えてくると、大石山はすぐだった。









尾根をまたぐ感じで、ヨイショと向こう側に一段下りると、登山道があってベンチや道標もあった。
尾根に取り付いた時は、まだ曇っていた空が、今は陽も射し青空。東西の展望がバッチリで嬉しい。
周囲の景色は1ヶ月でずいぶん“秋”が進んでいた。












ひと休みして、白ザレの鎖場を過ぎると、そこからは気持ちの良いハイキングコースだ。
ただ、前回と違って今回は登りなので、ルンルンとは行かないけれど
あちこちに花が咲いていて楽しいし、広葉樹の紅葉が始まっていて見飽きない。










石小屋ノ頭の手前の1300m辺りは、新旧の道標などでにぎやかだから、
気がつかずに素通りしてしまうことはない。
左に入るトラバース道の入り口には、間違って入らないよう倒木が置かれている。

Bさんは、ここを20年前に歩いたそうだ。
その時の写真を、下山してから見せていただいた。

それは今と同じ場所とは思えない、まるでササの穴にもぐりこむような
真っ暗なヤブのトンネルだった。

その10年後、つまり10年前に通りかかった時の写真も、一緒に拝見したが、
まだまだヤブは濃かった。
今回、こんなにスッキリと見通しが良くなってしまっているのに、本当にビックリされていた。









少しするとシッカリした尾根に乗る。この尾根が、また何とも言えずステキだ!
特に小広くなった1110mから1080m辺りの林相が素晴らしい。

途中で、Yさんが黄緑のツルツルした実を見つけた。
今まで見たことのないもので、懐かしいような独特な匂いがする。
いくつか拾って調べることにした。

赤・黄のテープが付いていて何となく確認しながら下って行く。
途中、僅かの間 見失ったけれど、沢が見え始める前で再び見つけた。
最後は、適当に急下降で同角沢に下りた。

帰宅後、イガイガさんと登りに使った時の軌跡と今回のものを比べてみた。
下りのルートから考えた場合、1180mから下を登りの時は もっと北側を歩いていた。

この辺は どこでも歩けそうだけど、ホントのところ、昔の径路はどこについていたのだろうか?











川原に下りて時計を見ると13:25だった。
このあと遺言棚と東沢鉱山跡の両方に行く時間はないので、
さて、どっちに行こうか考えた。
結果、今日も水量が多いので遺言棚を案内することにした。

下りてきた所から下流に向かって歩いて行くと、右にケルンがあって
Yさんがヒョイと一つ石を積んだ。

まず落ち口へ。正面に見える細い木が、ほんのりやさしい赤に染まって
景色が“カラー”に変わっていた。
こういうことで感じる時間の流れって いいなぁ。








そして遺言棚だ。下り口をチョット迷ってしまった(笑)
途中、ケッコウな所もあったので、なんとか記憶にあるガレルンゼに出、
無事に お二人を遺言棚と対面させることができて ほっとした。









ここでランチにしてから、再び落ち口へ戻った。
上流に少し移動して東沢乗越に登り返すつもりだったのだけど、
地形図を見ていたBさんが、落ち口のすぐそばの小さなルンゼを登れば乗越のそばに
出るのではないかと推測、ショートカットすることにした。

しかしながら、時間短縮の計画は ちょいと甘かったのだった。   ② へつづく



 
                       

♪♪ 今日 出遭ったものたち

▼ シラヒゲソウ三姉妹? いや、やっぱり三兄弟だよね  ▼ ??


▼ シロヨメナ                          ▼ ダイモンジソウ


▼ あでやかなイワジャジン                   ▼ 見事な株のダイモンジソウにビックリ!!


▼ しだれイワシャジン?                    ▼ オトコヨウゾメの実 / Yさんご教示


▼ 苔も癒し系だよね                      ▼ リンドウは陽が当たれば開くかな


▼ クチベニタケは初見。似たホオベニタケもあるらしい  ▼ 山中小学校キノコ組!?かっわいいねー


▼ タンザワヒゴタイ?                     ▼ キランソウかタチキランソウ?狂い咲き


▼ 同角沢への下りで拾った実は、Yさんの調査でカヤの実と判明!


▼ ナギナタコウジュ ぴんぼけ~▼ イワシャジンのネックレスだ!  ▼ リュウノウギクは可愛いな


▼ テンナンショウの実       ▼ ヤマグリの こつぶっこ     ▼ イワシャジンのすだれ?


▼ アナコンダのようなツル~!▼ 舞台でライトを浴びるイワシャジン▼ カラフルな小さい秋

















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Comments: 9

yamajinn URL 2011-10-22 Sat 17:48:21

はっぴーさん、懐かしいビニール標旗がありました。

私もヤシロ沢右岸尾根を2011年3月5日に登ったのですが、まだまだVルートに慣れていなかったために、
写真に写っている標旗だけを取り付けました。
私が登った時にも、ここの倒れた木にしか標旗がなかったと思います。

私もそろそろ、この付近を挑戦しようと思います。
単独行が多いので、どうしても未知尾根は一度登ってからでないと自信が湧きません。

den URL 2011-10-22 Sat 18:18:41

はっぴーさん
情報ありがとうございます。
玄倉から入れそうなので、この紅葉時期に一度行ってみたいと思っております、

AY URL 2011-10-22 Sat 21:48:07

大石山到着時に青空拡がって良かったですね、特に丹沢山側の画像、青に緑に赤も混じって綺麗ですね!

石棚山稜で、まーちゃんと「今頃、遺言棚辺りじゃないの」と言ってましたが、当たりだったでしょう。

ヤシロ沢右岸尾根は登り専用、下降利用は決してしないようにしてます。
(ミニキレットへのジャストRFは一級品の難しさだと思います、下降記録も見たことありません)

はっぴー URL 2011-10-23 Sun 12:23:56

yamajinn さん

AYさんたちが登られたのは、2009年3月ですから2年半前ですから、
たぶん、その間につけられたのかもしれませんね。
なぜか尾根の下部にだけ数ヶ所ついていました。

下りの場合、・852m付近で何本かの尾根が派生していますので、
その道迷い防止のためかとも思いましたが、AYさんの書き込みでは
下降記録をご覧になったことがないとのことですので、よく分かりません。

尾根の下降は、一度登っていても下りだと違う尾根に感じてしまいます。
「山の中での記憶」には自信ナシ、何回か歩いてやっと人並みかもしれません(笑)

単独行、くれぐれもお気をつけてくださいね。

はっぴー URL 2011-10-23 Sun 12:33:58

den さん

紅葉の時期、玄倉林道はお勧めです。
Vルートは歩き慣れていないと危険ですので、
ユーシンロッジからの登山道で大石山も良いかな~と思います。

den さんの“足力”、よくご存知のまーちゃんに
コースご相談も良いかと思います。

はっぴー URL 2011-10-23 Sun 12:48:48

AY さん

お天気バッチリ!中止にしていたら後悔していたでしょう。

この時期はやっぱり尾根歩きが気分爽快ですね。

それと美林の中を ふうらふうら歩くの、最高です!

それにしても、この尾根を歩く日に、偶然、お二人に会ったなんて、

やっぱり不思議な気持ちでした。

私もここは下降では歩きません。下降は左岸の方で (^-^)

M-K URL 2011-10-24 Mon 07:13:10

はっぴーさん

前回の記録といい、今回といい、よいものを見せていただきました。イガイガさん、AYさんの記録をみている頃は「俺には危ないから止めよう・・」なんて思っていたのですが、はっぴーさんにこれを見せられたら?「俺もいかなくっちゃ~!」になってきました。(笑)(しかも当分いかれない)(泣) しかし同角尾根に一つの「名ルート」が確立されたような感じがいたします。 (自己リハビリに頑張ったりしていますが、いろんな事に精神が集中できません。失礼しております)(__);

はっぴー URL 2011-10-24 Mon 11:38:09

M-K さん

「名ルート」かどうかは分かりませんが、自然林の素晴らしさは“二重花丸コース”です。

ただ、おっしゃるようにイガイガさんやAYさんのやられることなら、
みなさん 二、三歩引かれると思いますが、
“おばさんペア―”だと、気軽に後追いされる方もいらっしゃるかも。
と危惧して、ヘンな内容のリード文を添えました。

やはり「モチコシ沢ノ頭~女郎小屋ノ頭」間は、かなりの危険地帯です。
二回歩いた後で知りましたが、モチコシ沢ノ頭からモチコシ沢に迷い込んで、
遭難された方も複数いらっしゃるとのイガイガさん情報でしたので、
ここはホントに要注意箇所です。

最終目標は「俺もいかなくっちゃ~!」ですね。
でも、その前に、以前のM-K さんに近づいてくださいね。

リハビリは頑張る意志も大事ですが、時間という“間合い”も必要です。
焦って頑張りすぎて、回復を遅らせないよう、時に気をなが~く ゆるゆる一歩ずつで!

ニカニカの前に、お会いできるのを楽しみにしていま~す ♪

はっぴー URL 2011-10-24 Mon 11:51:49

【 追記 】

前述の“おばさんペア―”というのは、相棒のつっちーさんとの山行のことです。
今回はYさん、Bさんと3人でした。

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