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「諸窪径路①」スリル スリルのオン・パレードにトラバース酔い!?


▲ 今回のハイライトは、前回は渡れず高巻きしたという写真No.34地点の崩壊地通過だ。
  間の一歩が置けないので、中央やや右の白ザレ苔石に飛び移る。




以前から“古道”に魅かれていた。
最初は富士見峠から続く道だったろうか、いや織戸峠だったかもしれない。
切通峠から切通沢へ下って行く道も風情があって心そそられたっけ。

「山神径路」をユーシンに向かって歩いたのは 2003年9月だった。
その時の面白さと驚きが新鮮で、次のように記している。

【ここは昭文社の地図では、コースタイム1時間10分の短区間にもかかわらず、
 沢5本のトラバースと危険箇所2ヶ所が記されている。
 2日間のうちで一番興味があった所だが、丹沢がもろい地質だということを
 まのあたりにした。

 このルート、2年半前には傘をさして歩けたというメンバーの言葉に、
 崩壊の速さが伺える。
 あと数年で、あるいは今度崩れたら通行不能かと思える箇所もあり、
 あたかも崩壊と補修のイタチゴッコのようだ。

 林道に出る直前、もし逆コースで歩いて来たら「道が突然消えている」ような
 錯覚を覚えそうな所が2ヶ所あった。
 本来のルートが崩れ、ドンドン道が上に作られている。
 これにはビックリ!特に印象的だった。】




モロクボ径路



2011年5月14日 晴れ
メ ン バー: イガイガさん、Kazさん、はっぴー
コ ー ス : 和田バス停そばに駐車―大滝橋―マスキ嵐沢出合―大滝沢―地獄棚沢右岸径路―
        大滝峠上―諸窪径路―畦ヶ丸南東尾根1079m西鞍部―鬼石沢・マスキ嵐沢界尾根―
        東海自然歩道―箒沢林道―笹原沢排砂口―駐車地  (行動時間:およそ8時間10分)

                    ※ コースは上図軌跡参照:地形図が読めコンパスが使えること
                      トラバース熟練者でVルートに精通した同行者が必須



そして、丹沢に 多くの“径路”があるのを知ったのは、もっと後のことだ。
山中で生活したり、行き来したりする上で径路は大事な“生活道”だったのだろう。

“径路探索の達人”イガイガさんの話によれば
「ほぼ同じ標高をトラバースしながら続いている」そうだ。

昨秋のニカニカ集会翌日の イガイガさんとKaz さんの「諸窪径路」探索に、
同行の許可をいただくも都合がつかず、今回のコラボ参加となった。

まだ、「オバケ径路」も「西沢径路」も歩いていない私が、
“難易度最上級”と達人が判定される所を いきなり歩くのだ。

これまでの探索記を読めば読むほど、不安は募るばかりだったが、
こんなチャンスは二度とないだろうと思うと、やっぱり行きたい!行ってみたい!!

それに
「大丈夫ですよ。私もイガイガさんもイメージよりは慎重派ですから。
しっかりフォローしますので安心してください」
という Kaz さんのやさしいお言葉は とても心強くありがたかった。

でも、結局、悪場難所をクリアーできるかどうか、最後は自分だ。
なるべく お二人の足を引っ張らないようにしようと思いながら
当日、諸窪径路に足跡をつけに行ってきた。

さて、その顛末は? 写真中心で どうぞ。(【K】は Kaz さん、【I】はイガイガさんの撮影写真)




1.径路入口までのアプローチで 早くも“洗礼”を受ける

お天気は上々。
景色の良い尾根コースや山頂、それに沢も気持ちの良い季節だけど、
好き好んで1050m付近の山の中を、虫のように這いまわるのだから・・・

今日は 白ザレトラバースの踏ん張りに不安があるので、
スパイク長靴にしようかと思ったけど「ザレでは有効でも、岩場もあるし、
普通のトレッキング・シューズの方がいいんじゃない」という
イガイガさんのアドバイスにより、それでは と本沢で初履きした軽シューズにした。

大滝橋のチョット先に駐車して、東海自然歩道をマスキ嵐沢出合まで。
そこから大滝沢に下りて新緑の川原を行くと、清楚なツルシロカネソウの花が目についた。


▼ ツルシロカネソウは、白くてあっさりした花が好ましい




およそ20分ほど歩いて沢が右に曲がる所から、地獄棚沢右岸径路に取り付く。
地獄棚は何回か来ているけど、いつも鬼石沢左岸尾根を上がるので、ここは初めて歩く。


▼ この左から右岸に取り付く




途中、沢への転落防止のためトラロープが張ってあったりするが、
概ね良い水平道をルンルンしながら行くと・・・おお!


▼ 本番前の こんなとこ①  ここは柵があるから問題ないが、暫くこんなのが続いて



▼ ②  こういうザレトラバースが現れる



▼ ③  かれこれ20分間にわたり、数ヶ所で緊張と息抜きを繰り返し



▼ ④  洗礼を受けたのだったが・・・




達人方は「この程度、諸窪径路の崩落に比べたらなんてことない」と、
“乙女度”をアップさせるようなことを のたまうのだった。

このあと、ようやく 大滝峠上から南東に出ている捨太郎沢右岸尾根に乗ると
ほっと ひと息という感じになった。

この尾根は途中で914Pからくる尾根と合流するが、昨年10月16日に、
地蔵平からセギノ沢を大滝峠に上がった帰り、ここを歩いたのを思い出した。

その時、あやうくこっちの尾根に入りかけ、気になった尾根だったので
偶然だけど歩けてラッキー!
(イガイガさんに地図読みのダメ出しなんぞ とんでもありまへんわなぁ)


▼ 自然林の とても良い尾根だった・・・次なるニカニカ候補地?





2.ここから本番スタート! いざ「諸窪径路」へ

さあ、やっとスタート地点だ。歩き始めて2時間半が経過している。
気合を入れ直して、斜め右への入口を入って行く。
最初は おいでおいで~の良い道だけどね・・・


▼ 新緑は美しいがササは枯れている。昔はもっとヤブが濃かったのだろうな~



▼ 5分も行かずに白ザレトラバース。この手前ではドライバー渡り、ここは木の根がラッキー!【K】



▼ 沢の向こう側に径路跡を探す達人方(この写真はお気に入りだ)




イガイガさんによれば、「径路を見失うのは沢を横切るときが一番多い」とのこと。
今回歩いた所は捨太郎沢と鬼石沢の上部で、細かい枝沢がたくさん入っているから やっかいだ。
目と鼻の先の距離なのに見つけられないのが何とも不思議だし、もどかしい。


▼ 沢を横切る所で見失って探す、というのが多いパターンだ



▼ それっぽく見える所は、あんなとこでも登って探索の“黒装束のスパイダーマン”



▼ 尾根のトラバースはこんな所もあって、ほっと気が抜ける。顕著な径路の痕跡も所々あって嬉しい



▼ でも、そんな所はアッという間に終わって、次なる試練が待ち受けているのが「諸窪径路」だった



▼ ほらね!ここがトップ写真の所。ロープを持って足場を目測する Kaz さん カッコイイ!



地図で見ると、大滝峠上の少し北にある小ピークから南東に出ている尾根の1080m付近に
真東から突き上げている枝沢の源頭だと思う。

ここを前回は渡れずに高巻いたので、渡ってリベンジするのが Kaz さんの今日の目的だそう。
このことは事前に知らされておらず、通過後に初めて聞いた。
達人方は、私を怖がらせないようヒミツにしてたのかな。

白ザレ=よく滑る=こわい~!
というイメージが頭の中にインプットされているので、
念のためにロープを持ってとはいえ、Kaz さんが向こう側の、
上が白ザレで横に苔が付いた石に飛び移るというのを聞いてドキドキした。

でも、やっぱり Kaz さんはスゴイ!なんなくクリアーした。
ということで、次は私の番だ。

“ビビりと乙女”が入って、しかも短足の私も ここを飛ぶっきゃない。
今までくぐってきた“修羅場”の度胸を全部かき集めて、今日の“核心”をエイヤッと飛び越えた。

イガイガさんは脚なが~いから いいよね~!余裕でクリアー。

お二人のおかげで何とか無事に通過できたけど、
ここは、ながい脚と滑らない靴が欲しいところだったなぁ。




▼ その後もこんな状態が続き、100均のドライバーは思ったより頼りになった【K】



▼ 上の写真の所を通過して、核心の崩壊地を振り返って撮影。ひぇ~!!いったいどこを歩いたの!?




核心の先の鬼石沢支流を横切って跡を見失い、お二人が上と下を探索する。
高度計と、イガイガさんの「Part4総括編」の地図で考えると
もっとスムーズに見つかっていいはずなんだけどな。

前回の探訪から半年経過しているので、分かりにくくなったのかもしれない。
何しろ、ここがそうだと思えば、どこでも径路跡に見えてしまうのだ。


▼ 崩壊地を通過して尾根をトラバースし、また次の沢を横切る【K】



▼ 上と同じ場所に立って、径路の続きを探すイガイガさん



▼ また尾根によじ登ってトラバースし【K】



▼ 沢を横切って尾根に乗る 【I】




このあとも、「沢を渡って対岸の径路を探して、尾根のトラバースをする」の繰り返し。
初めて、しかも夢中で歩いてた私には、写真を見てもみんな同じような感じで
どこがどこやら良く分からない。


▼ 木に隠れて見えにくいが、ちょうど写真の中心の位置に Kaz さんが立って待っていてくれる



▼ 上の写真の尾根をトラバースして行くと・・・これは径路跡!?




鬼石沢本流も2年前に遡行しているのに、横切ってもどの辺りか記憶にない。
もっともツメに近い所なんか 同じ感じに見えて いちいち写真は撮らない。
でも、さすが本流、今まで渡ってきた沢とスケールが違う。


▼ 鬼石沢本流に立つイガイガさん



▼ 左岸尾根に登って探索するが成果なしで、下に戻る



ここで、イガイガさんが誰かと話をしているのでビックリ!
鬼石沢を遡行して来られた方らしいが、まさかこんな所で人に会うとは思わなかった!!



▼ “スパイダーマン”から“ターザン”に ヘンシ~ン



▼ みんな径路跡に見えて、だんだん区別がつかなくなってくる。これってまさしく“径路病”? 【K】



▼ これは明らかに径路の痕跡。イガイガさんは石の様子で分かるらしい



▼ やっとやっとマトモな場所に出た。ここは畦ヶ丸・前権現山の吊尾根、1079P北東側鞍部だ。




ここで既に13時半。
それなのに、まだ半分弱の行程しか来ていない。

下棚沢や本棚沢の支沢を、これから通過して行かなければならないし、
今までの集中力を保ちながら、あと半分もの行程を歩くのは私には無理だ!

ということで、まだ余裕のあるお二人には申し訳ないが、
残りは日を改めていただくことにした。


そう話が決まったところで、Kaz さんがこの続きのところを案内してくれるというので、
空身で付いて行く。
いや~、ここで仕切り直しにしておいて良かったわ。
後半もショッパナから大変だな~と覚悟して、イガイガさんの待つ鞍部に戻った。


▼ 後半戦はここからと、Kaz さんが案内してくれる。一度下って向こう側を登り返すとのことだ





3.下山路の歩きやすさにご機嫌!ニカニカする

さて、下山路について3人で話し合う。
地図を見ると、マスキ嵐沢の下山路に二度 使ったことのある
鬼石沢とマスキ嵐沢の中間尾根で東海自然歩道に出るのが良さそうだと
意見が一致した。尾根の途中で西沢径路が横切っている。


▼ 「諸窪径路」を歩いたあとの歩きやすい美尾根に感動、気分はルンルン【K】



▼ ああ、景色が見渡せるって気持ちがいいなぁ




ついでに、イガイガさんが歩いたことがあり、駐車地の近くに直に下りられるというので、
峰山橋から箒沢林道に入り、途中の植林内を急下降して笹原沢排砂口に出た。
下り立った所から駐車地までは、わずか2分の距離だった。


▼ 箒沢林道は奥まで入ったことがなかったので、一度歩いてみたかった



▼ 下りは わずか1時間40分、左上から笹原沢排砂口に出た




イガイガさん Kaz さん

ご一緒させていただき、ありがとうございました。
お二人の「ここを歩いたら、どこだって怖くないよ」というお言葉、
身をもって実感させていただきました。

ああ、白ザレトラバース
V尾根急登や急下降、沢歩きの比じゃなく怖かった!

私の同行のために距離ははかどらず、
またお二人だけの時にはない余計なお疲れも多々あったことと思いますが、
せっかく“乗せていただいた大舟”なので、後半も同乗よろしくお願いいたします。

                                        はっぴー


下記、イガイガさんと Kaz さんの記事も あわせてどうぞ。


http://igaiga-50arashi.at.webry.info/201105/article_3.html


http://tanzawa-walk.at.webry.info/201105/article_4.html











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Comments: 6

イガイガ URL 2011-05-25 Wed 20:15:08

ブログUP、お疲れさまです。

はっぴーさんのヘッピリ腰、
オトメチックな姿はそうそう見られるもんじゃないんで、
イイもの見せていただきました(笑)

後半戦は、もっともっと、腰が引けますよ~

はっぴー URL 2011-05-25 Wed 22:00:22

イガイガさん

あれから もう十日も過ぎたなんて思えないほど
「諸窪径路」のショーゲキは大きかったです。

ドライバー握りしめてた左手、暫く痛かったですし、
ヘッピリ腰も西沢のナメ滝登りで、やっとシャンとしました(笑)

後半戦、怖こわ楽し~くらいになるよう鍛えておきたいものです。

M-K URL 2011-05-26 Thu 02:07:51

はっぴーさん、お疲れ様です!&ご無事で何よりです。
テキ~ラさんの鉄砲沢のUPを読み、お○か度が本年の金メダルでしょう・・、と書いたのですが、テキ~ラさん曰く、「本年はまだ日があります、まだ出て来ますよ」のお答えでした。 お分かりでしょうか・・! お○か度金メダル候補にノミネートされたのです。(^^)v 自分でも似たような事をしながらでも、他人がやっていると「なんてバ○なことをやっておるのだ!」と一人興奮するのです。1079m、北のなだらかな鞍部、その先上がった小ピークの肩。あの辺り私のお座敷なんです。
ここんとこご無沙汰なのでお掃除に行かなくては・・。西沢径路を越えた先の美尾根。堪りませんね~!

はっぴー URL 2011-05-26 Thu 19:04:51

M-K さん

私はたいした所を歩いているわけではありませんが、
ふだん歩いているVルートがいかに楽しい所か、1079mの尾根に乗って よーく分かりました。

この白ザレ トラバース道を、ただ歩くだけでも大変なのに、
「“径路跡”を探しながら歩く」というハイ・レベルな内容は、並大抵なことではできません。
しかもそれを楽しんで やっていられる達人方の余裕がスゴイ!!

私はというと、ここは悪場が繰り返し次々に現れるので、
緊張感&集中力をずっと保っていなければならず、
ヘッピリ腰で、這いつくばって付いて行くのが、イッパイイッパイでした。

でも、そのあとの西沢が楽チン ルンルンだったのは、
お〇〇度が少しUPしたのかもしれませんね~(笑)


MASAHIKO URL 2011-05-26 Thu 20:37:42

はっぴーさん
西沢径路が楽チン ルンルンだったなんて
相当◯気が進行しているようですね!!
ザレザレのトラバース、行先スッパリ切り立った崖
相当の緊張感、お察し申し上げます
でも、楽しそうでなによりです、

PSイガイガさんブログTOP写真
思わず   「ぷっ・・・=*^-^*=にこっ♪」  ・・・としてしまいました・・・m(-_-)m スマヌ

はっぴー URL 2011-05-26 Thu 23:46:23

MASAHIKO さん

楽チン ルンルンだったのは、「西沢径路」ではなく
先週のM-K さんのコラボの「西沢」です。

諸窪径路ではオシトヤカに歩くしかなかったので、
西沢はバンバン歩けて爽快でした。

上下移動がいかに楽か、横移動の径路を歩いて
よーく分かりました。

あのTOP写真、お尻も白いのに気づかれましたか~?(笑)

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